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塗師屋の女将えつこ

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母の思い出

父が亡くなってから 母が中心になって塗師屋をしてた時の思い出です。

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お客様が我が家に訪れ 『お椀を』 と言われると 上塗り蔵1階のいりわ差しに案内して 
入りわに入ってるお椀を取りだして左手のひらに載せ 右手で蓋を開けながら 誇らしげに
自信を持って
『蓋を開けた瞬間のこの感じ!この感覚を感じて下さい。このふわっとした この感じですよ!』と説明してたことを よく思い出します。
この感覚とは お棗で 身から蓋を開けるとき 瞬間に蓋が開くのでは無く かすかな空気抵抗を感じながらふんわり柔らかく蓋が開く感触と同じなのです。
腕の良い木地士さんと職人さんが 長年の感で一体化されて 出来上がる お椀の身と蓋。
うれしそうに お客様に まるで宝物を見せるようにして説明してた姿が 瞼に焼き付いてます。

早いもので 母が亡くなって 18年が経ちました。
今日は 母の祥月命日。
母が生前好きだった果物を お供えして お参りしました。
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by fugeshietsuko | 2008-08-11 21:02 | 輪島塗と塗師屋のこと
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