完成した蒔絵付のお椀が どのような作業で出来上がるのか なかなか見る機会ってないでしょ?
お休みを利用し 蒔絵師さんが上塗り蔵で お椀の絵付け作業をしていました。
普通は 蒔絵師さんの自宅で絵付けされるのですが 見本椀と同じ発色の赤が必要なため 我が家の土蔵での作業をお願いしました
絵付けする色蒔絵のお椀 ↓ 2種です
左側はこれから絵付けしょうとする見本椀で 右側は和紙で形作られた型押し用
型押しは 絵付けする下絵を弁柄漆で描きます
型押しに書いた漆が乾かないうちに仕上がったお椀に刷毛で型押し 白粉を蒔いて下絵を浮かびあがらせてました
赤の顔料と調合した赤漆をツメ板(蒔絵を描く時のパレット)に移し
今回は私どもの国産漆で調合した赤漆 → 見本椀の赤と同じように より鮮やかな発色にする為
ツメ板の上で 筆の漆の量を調節
型押しされたお椀に描いていきます
まずは 線描きから
それを塗り込みます
小指を軸にして塗りこんでくのね
塗り込みが完了したお椀は回転風呂で漆が乾く明朝まで回転させます
お椀の蓋は赤漆が乾き 回転風呂の手板から外して湿風呂に入れられ 後は金蒔絵で花のしべの部分を描くまでに完成してました
蒔絵に使われる筆って とても細くて繊細なの
写真撮り忘れたんですが
動物の体毛から作られるのですが 細い、細い繊細な線描きをするときは 限られた鼠のわき毛が最適らしいわよ!
何故 我が家で蒔絵をしてるんですかですって?
今回使ってる漆は我が家で寝かせてる岩手県浄法寺の漆なのですが 我が家の空気に馴染みきっててる漆なので 我が家でなければ乾かないんです
漆って ミステリアスな部分があって おもしろいわ!